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1994-11-16
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■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
□ □
■ WRD対応MIDIプレーヤ J-COMP v1.01B 説明書 ■
□ □
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1994/08/21 (C) HONESEN
NIFTY-Serve PDF02303
==============================================================================
■ 1.概要 ■
==============================================================================
§ 1.1 WRDファイルとは? -------------------------------------------------
WRDファイルとは,PC-98シリーズ用MIDIプレイバッカー 「MIMPI」 (マスターネット
[斎 藤]さん作のフリーソトウェア) で使われている歌詞データファイルのことです。
MIMPIでは,MIDI演奏ファイルと共にWRDファイルが存在すると, そのWRDファイル
中の歌詞を画面上に表示していくようになっていますが,WRD ファイルでは単なる文
字による歌詞表示にとどまらず,
- ラインによるグラフィック描画
- グラフィック画面のパレット切替え
- MAG画像データの読み込み
といった細かい画面表示制御もできるようになっています。これらを活用することで
カラオケビデオのような非常に凝った画面も作ることができるようになっています。
このようなWRD ファイル付MIDIデータは,NIFTY-Serve のMIDIフォーラムなどへ行
きますと,数多くアップロードされており,画面演出付きのMIDI演奏を楽しむことが
できます。
ところが,残念なことに,これまでTOWNSにはこのWRDファイルを再生できるMIDIプ
レーヤがありませんでした (Windows をインストールして,Windows版のWRD対応MIDI
プレーヤを利用するという手はありますが…)。FMIDI等からダウンロードしたアーカ
イブの中にWRDファイルが入っていてもそれを見ることができず, くやしい思いをさ
れた方も多いのではないかと思います。 MacやX68000では (制限付きながら) WRD を
再生できるプレーヤが発表されているというのに…。
ということで,TOWNS音楽ファンの皆さん,お待たせいたしました!
TOWNSのネイティブ環境でWRDデータを表示するMIDIプレーヤ 「J-COMP」 の登場です。
※ ちなみに,FM TOWNS では, TaroPYONさん作シェアウェア 「GSPLAY」
(一部機能を削除したフリーウェア版も有り) が同じ様な画面表示
機能をサポートしています。こちらの歌詞データファイルは 「KOK
ファイル」 と呼ばれています。WRDファイルとの互換性はありません。
§ 1.2 J-COMPの機能 ------------------------------------------------------
J-COMPは,上で説明したようなWRD ファイルの再生機能を持つ標準MIDIファイル演
奏プログラムです。
WRDデータの仕様はかなりPC-98に依存しているので,データによっては完璧な再生
というのは不可能ですが, それでも可能な限りMIMPIで再生したものと同じになるよ
うに努力しました(^^)。
今のところ,J-COMPで演奏できるMIDIファイルは標準MIDIファイルのみです。その
他の形式のMIDIファイルを演奏する場合は,適当なコンバータを利用して標準MIDIフ
ァイルに変換してから再生してください。
以下に,J-COMPの主な機能を説明します。
◎ PC-98 テキスト表示エミュレーション
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
WRDデータは,PC-98の文字アトリビュートやエスケープシーケンスを活用したも
のがほとんどです。 J-COMPでは,PC-98が持つ文字表示機能のうち,以下のものを
サポートしていますので,テキストに関してはほとんど98と同じレベルで再生でき
ます。
■ ハードウェア機能
┌────────┬─────────────────────────┐
│画面モード │ノーマルモード (640×400ドット) │
├────────┼─────────────────────────┤
│表示文字容量 │80文字×25行, 80文字×20行 │
│ │40文字×25行, 40文字×20行 │
├────────┼─────────────────────────┤
│アトリビュート │シークレット,リバース, ブリンク, アンダーライン │
│ │バーチカルライン, カラー8色 │
├────────┼─────────────────────────┤
│その他 │2バイト半角文字 (9~11区), │
│ │全角罫線特殊文字 (12~13区)に対応 │
└────────┴─────────────────────────┘
※ 簡易グラフ機能はサポートしていません。
■ エスケープシーケンス
対応しているエスケープシーケンス
*, D, E, M, =,
[ (A, B, C, D, f, H, J, K, L, M, m, s, u, >1h, >1l, >3h, >3l)
手元にある資料に書いてあるもののうち, WRD再生に必要と思われるものはす
べてサポートしたつもりです (ただし,この資料に全ての98エスケープシーケン
スが書いてあるのかどうか怪しいので, 現時点で本当に全てをサポートしている
のかどうか分からない)。
◎ PC-98 グラフィック表示エミュレーション
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
┌────────┬─────────────────────────┐
│画面モード │ノーマルモード (640×400ドット 2画面) │
│ │4096色中16色表示 │
└────────┴─────────────────────────┘
この辺は, TOWNSのスペックからして楽勝です。
◎ サポートしているWRDマクロコマンド
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
MIMPI Ver3.7f相当のWRDマクロコマンドをサポートしています。
■ 現バージョンサポートしているのWRDマクロコマンド
・ @STARTUP ・ @PLOAD
・ @WMODE ・ @MAG
・ @WAIT ・ @PAL
・ @OFFSET ・ @ESC
・ @REST ・ @PATH
・ @LOCATE ・ @INKEY
・ @TON ・ @END
・ @COLOR ・ @LOOP
・ @GINIT ・ @STOP
・ @GCLS
・ @GSCREEN
・ @GON
・ @GLINE
■ 現バージョンで未サポートのWRDマクロコマンド
・ @EXEC
・ @PALCHG
(以下は、MIMPI Ver3.7l以降で追加されたもの)
・ @FADE
・ @GMOVE
・ @PALREV
・ @TCLS
・ @SCROLL
@PALCHGは, パレットファイルのフォーマットをまだ調べていないのでサポート
していません。フォーマットが分かればサポートするかもしれません。
@EXECは,DOSコマンドを呼びだすマクロコマンドです。 これをTOWNSで完璧にサ
ポートするのは無理です (それこそ,98エミュレータでも作るかという世界 ^^;)。
しかし,良く使われるコマンド類の機能をJ-COMP側に内蔵するなどの方法で部分的
なサポートはできると思います。 特に,IPK形式の自己解凍画像ファイルなどは是
非サポートしたいと思っていますので,今後のバージョンアップの課題とさせてく
ださい。
MIMPI Ver3.7l以降で追加された機能は、今後のバージョンアップで対応予定です。
マクロコマンドの詳細については,MIMPI付属のドキュメントをご覧下さい。
MIMPIは,NIFTY-ServeではFMIDITOLに登録されています。
また, インプレスからは 「MIMPI秀作データ集」 というFD付きの本が出版されて
います。この本にはWRDファイルの作り方も書かれていますので,自分でWRDファイ
ルを作ってみたいと思われたかたは参考にされると良いかもしれません。
◎ プレーヤ機能
~~~~~~~~~~~~~~~~
プレーヤとしての機能は, 以下のとおりです。
- ファイル名指定による演奏
- BGMファイルによる連続演奏,繰り返し演奏,シャッフル演奏
- 対応しているMIDIファイルは,標準MIDIファイルのみ
J-COMPでは, WRDデータの付属しないデータも演奏できますが,WRDファイルがな
いと, 実に情けない殺風景な画面が出てきます (ただし, WRDファイルが無いとき
に表示するデフォルトのWRDファイルを指定できるので,この画面は変更できます)。
J-COMPは,WRD専用プレーヤと考えてください。
§ 1.3 収録ファイル ------------------------------------------------------
JCOMP.EXP : J-COMPの実行ファイル
JCOMP.DOC : このドキュメントファイル
==============================================================================
■ 2.動作環境 ■
==============================================================================
┌──────────────< 動作環境 >───────────────┐
│ │
│【対応機種】FM TOWNS全機種(要2Mバイト), TownsOS V2.1 │
│ │
│【動作確認】FM TOWNSII MX20, TownsOS V2.1 L20/L31 │
│ │
└────────────────────────────────────┘
J-COMPは,TownsOS用のプログラムです。
オプションハードウェアとして,MIDIカードとMIDI音源モジュールが必要となり
ます。RC-232C MIDIにも対応しています。
==============================================================================
■ 3.インストール・起動・終了方法 ■
==============================================================================
§ 3.1 インストール方法 --------------------------------------------------
特別なインストール作業は必要有りません。実行ファイルJCOMP.EXP をご都合のよ
いディレクトリにコピーしてください。
§ 3.2 アイテム登録して起動する ------------------------------------------
TownsMENUで[ファイル]→[アイテム管理]を選んでJCOMP.EXPをアイテム登録してく
ださい。オプション類は以下のように指定してください。
アプリケーション : TownsOS
ディレクトリ移動 : なし
パラメータ : §3.5に示す起動時オプションを必要に応じて設定
(無くても動作します)
登録ができたら,アイテムをダブルクリックして起動してください。
§ 3.3 TMENU.IF2に登録して起動する ---------------------------------------
TownsMENU のファイル表示ウィンドウ,あるいはその他のファイル管理ツールで,
拡張子が.WRDときに起動するアプリケーションとして,J-COMPを登録しておくと便利
ではないかと思います。
TMENU.IF2に登録する場合,「設定」 グループにある 「データ起動の設定」 で次のよ
うに設定してください。
拡張子 : WRD
パラメータ : §3.5に示す起動時オプションを必要に応じて設定
(無くても動作します)
アプリケーション種別 : TownsOS
ディレクトリ移動 : なし
§ 3.4 終了方法 ----------------------------------------------------------
画面右上の 「終了」 ボタンをマウスを左クリックするとプログラムは終了します。
BGMファイル (後述) を編集したまま保存しないで終了しようとすると,ここでBGMフ
ァイルを破棄してよいかどうかの問い合わせが行われます。
§ 3.5 オプションパラメータ ----------------------------------------------
J-COMPのコマンドライン書式は,次のとおりです。
>RUN386 JCOMP [オプション...] [ファイル名]
ファイル名には, 拡張子が以下ものを指定することができます。拡張子が省略された
場合は,.MIDを補います。ファイル名を指定して起動した場合,演奏が終了するとプ
ログラムは終了します。
.MID : このファイルを演奏します
.WRD : 同じファイル名の.MIDを探し,それを演奏します
.BGM : このBGMファイルに登録されているデータを演奏します
オプションには下表のものが指定できます。大文字・小文字の区別はありません。
┌──┬──────────────────────────┐
│ -m │小節線の処理方法の初期状態の指定 │
│ -c │文字コードセットの初期状態の指定 │
│ -b │BGM演奏モードの初期状態の指定 │
│ -p │MIDI出力ポートの指定 │
│ -f │デフォルトWRDファイルの指定 │
└──┴──────────────────────────┘
各オプションの詳細を以下に示します。
■ -m : 小節線の処理方法の指定
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
演奏データの中の小節線を有効にするかどうかを指定します。本オプションの
設定内容は,起動後に変更できます。
本オプションの目的については,§ 4.2 をご覧下さい。本オプション省略時
のデフォルトは -m0 (演奏データの小節線に従う) です。
【書式】-m<n>
n = 0 : 演奏データ中の拍子変更に従って小節数をカウント
します
n = 1 : 演奏中の拍子変更は無視し,最初の拍子指定にした
がって小節数をカウントします
【例】 RUN386 JCOMP -m1
→ 初期状態を 「小節線を無視」 にします
■ -c : 文字コードセットの初期状態の指定
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
WRD 再生時に使用する文字コードセットの初期値を指定します。本オプション
の設定内容は起動後に変更できます。
本オプション省略時のデフォルトは -c0 (PC-98文字コードセット)です。
【書式】-c<n>
n = 0 : PC-98の文字コードセットを使用します
n = 1 : FM TOWNS 標準の文字コードセットを使用します
【例】 RUN386 JCOMP -c1
→ 初期状態を 「FM TOWNS文字コードセット」 にします
■ -b : BGM演奏モードの初期状態の指定
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
BGM ファイルによる演奏を行うときの演奏モードの初期状態を指定します。本
オプションの設定内容は起動後に変更できます。
本オプション省略時のデフォルトは -b0 (連続演奏)です。
【書式】-b<n>
n = 0 : 連続演奏
n = 1 : 一曲演奏
n = 2 : 全曲リピート
n = 3 : 一曲リピート
n = 4 : シャッフル
【例】 RUN386 JCOMP -b1
→ 初期状態を 「一曲演奏」 にします
RUN386 JCOMP -b4 SAMPLE.BGM
→ SAMPLE.BGMに登録されている曲をシャッフル演奏
します
■ -p : MIDI出力ポートの指定
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
演奏データを出力するMIDIポートを指定します。
本オプション省略時のデフォルトは -pA (ポートA)です。
【書式】-p<ポート名>
ポート名 = A ~ H : MIDIカードの出力ポート
ポート名 = R : RS-MIDI
【例】 RUN386 JCOMP -pR
→ MIDI出力ポートをRS-MIDIにします
■ -f : デフォルトWRDファイルの指定
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
WRDファイルが無いMIDIデータを演奏するときに表示するWRDファイルを指定し
ます。本オプションが指定されなかったとき,または,指定されたファイルが見
つからなかったときは,画面には 「この演奏データには, WRDファイルがあり
ません。」 と表示されます。
【書式】-f<WRDファイル名>
WRDファイル名は,拡張子を省略せずフルパスで記述してくださ
い。
【例】 RUN386 JCOMP -fE:\SMF\DEFAULT.WRD
→ WRDファイルが無いデータを演奏するときに表示す
るWRDデータをE:\SMF\DEFAULT.WRDにします
==============================================================================
■ 4.操作方法 ■
==============================================================================
J-COMPを起動したら,画面上部のメニューバーにより各種操作を行います。
■ メニューバーの内容
[ファイル] … WRDファイルを選択して演奏します → § 4.1
[ BGM ] … BGM演奏ウィンドウを表示します → § 4.3
[ 設定 ] … メイン設定ウィンドウを表示します → § 4.2
[ 終了 ] … J-COMPを終了します
§ 4.1 ファイル名指定によるWRDファイルの再生 -----------------------------
● ファイルの選択
[ファイル]メニューを選択するとファイルセレクタが開くので,演奏したいWRD
ファイルを選択してください。同じファイル名の拡張子.MIDのファイルがあれば,
そのファイルを演奏します。 演奏が終了するとファイルセレクタに戻ります。
● ファイル名選択の終了
他のメニューバーのメニューを選択したい場合は,ファイルセレクタの 「取消」
を左クリックしてファイルセレクタを終了してください。
● 演奏の中断
演奏中にマウスを左または右クリックすると演奏を中断してファイルセレクタに
戻ります。
┌──────────< ファイルセレクタの使い方 >───────────┐
│ │
│【ファイルの選択】 │
│ 選びたいファイルを左クリックして水色にしてから『実行』ボタンを押してく│
│ ださい。選びたいファイルをダブルクリックしても同じ効果があります。 │
│ │
│【ファイル表示のスクロール】 │
│ 右下にある『矢印』のボタンを左クリックしてください。 │
│ アルファベットが並んでいるボタンを左クリックすると,クリックした所に有│
│ る文字で始まるファイルから表示します(拡張子順で表示されているときはそ│
│ の文字で始まる拡張子をもつファイルから)。これは頭文字でファイルを探し│
│ たいときに便利です。 │
│ │
│【ドライブ変更】 │
│ 最上部のドライブ選択ボタンを左クリックして選んでください。 │
│ │
│【ディレクトリ移動】 │
│ ディレクトリ名を左クリックして選んでください。上位のディレクトリへ戻る│
│ 場合は,ディレクトリ表示部分を直接クリックしても戻ることができます。 │
│ │
│【ファイルの表示順変更】 │
│ ファイルは,最初はファイル名でソートされた状態で表示されますが,『並び│
│ 順』ボタンを左クリックすると拡張子でソートされた状態で表示されます。も│
│ う一度クリックすると元に戻ります。 │
│ │
│【キャンセル】 │
│ ファイルを選択しないで終了するときは「取消」を左クリックするか,任意の│
│ 場所で右クリックしてください。 │
│ │
│【削除】 │
│ 選択されているファイルを削除します。このボタンを左クリックすると確認の│
│ ウィンドウが開きますのでここで「実行」を選べば削除されます。 │
└────────────────────────────────────┘
§ 4.2 設定 --------------------------------------------------------------
[ 設定 ]メニューを選択するとメイン設定ウィンドウが開きます。現バージョン
では,次の項目が設定できます。
設定が完了したら, [設定]ボタンを左クリックしてください。設定内容を取り消し
て終了したい場合は [取消]ボタンを左クリックしてください。
■ 「MIDIポート」
演奏データを出力するMIDIポートを指定します。オプションパラメータ -p の
指定を起動後に変更したいとき等に使用します。
A ~ H … MIDIカードの出力ポートを指定します
R … RS-232C MIDI を指定します
■ 「曲中の小節線を無視」
演奏中に曲中の小節線を無視するかどうかを設定します。
[する] … 曲の途中の拍子変更は無視し,最初に指定された拍子にした
がって小節をカウントします
[しない] … 曲の途中の拍子変更にしたがって小節をカウントします。
通常は, [しない] の方にしておきますが,たまにこの設定だと,演奏とWRDの
表示タイミングがずれてしまうデータがあります (曲の途中で拍子が変わるデー
タを標準MIDIファイル以外の形式から変換してきた場合に起こることがあるみた
いです)。
その場合は,慌てず騒がずこの設定を [する] の方に変えてもう一度演奏して
みてください。これでうまく歌詞表示のタイミングが合うようになればラッキー
です。もし, これでもだめだったら,残念ですがこのバージョンではうまく再生
できないデータだと諦めてください(^^;)。
■ 「文字コードセット」
WRD表示に使用する文字コードセットを指定します。
[98] … PC-98 文字コードセットを使用します
[FM] … FM TOWNS 文字コードセットを使用します
MIMPIが98用のソフトであることから, いわゆる 「98文字」 を使用したWRDデ
ータも存在します。それらをFM TOWNSのフォントでそのまま表示するとおかしな
表示になってしまうので,その場合は [98] を選んでください (デフォルトは
[98] になっています)。
[98] にすると,2バイト半角文字や, 98罫線特殊文字が表示できるようにな
ります。
§ 4.3 BGMファイルによるWRDデータの再生 ----------------------------------
J-COMPは,いくつかの演奏データをBGMファイルに登録し, それらを連続演奏した
りシャッフル演奏するなどの機能を備えています。
BGMファイルに登録すると,
◆ 曲のタイトルの一覧表示ができるようになる
◆ 曲本体の演奏前に演奏 (送信) しておかなければならない初期化ファイルを
登録しておくことができる
◆ 曲毎に § 4.2 に示した各種設定を行うことができる
などのメリットがあります。
以下,BGMウィンドウで行える操作を説明します。
● BGMウィンドウのオープン
[BGM] メニューを選択するとBGMウィンドウが画面中央に開きます。ウィンド
ウ上部には各種コマンドボタンが配置されており,これにより操作を行います。
● BGMファイルの読み込み, 演奏
[読み込み] … ファイルセレクタが開くので, 読み込みたいBGMファイルを指定し
てください。演奏ファイル名と曲タイトルの一覧がウィンドウに表
示されます。
[ 演奏 ] … 選択されている曲 (水色の表示になっている) から指定の演奏モー
ドで演奏を開始します。曲タイトル一覧の部分を直接ダブるクリッ
クしても演奏を開始できます。演奏モードの変更は,演奏モードボ
タン (「連続演奏」などの演奏モードが表示されているボタン) を左
クリックして切り換えてください。以下のように順次切り替わりま
す。
演奏が終了すると, BGMウィンドウに戻ります。
┌→ 連続演奏 → 一曲演奏 → 全曲リピート → 一曲リピート → シャッフル ─┐
│ │
└────────────────────────────────────┘
● BGM演奏の中断
演奏中にマウスのボタンをクリックすることで,曲のスキップや演奏の中断がで
きます。
左クリック … 次の曲にスキップします
右クリック … 演奏を中断し,BGMウィンドウに戻ります
● BGMファイルの編集,保存
読み込んでいるBGMファイルに対し,以下の保存,編集操作が可能です。
[ 保存 ] … 現在のBGMデータをファイルに保存します。 ファイルセレクタが開
くので保存ファイル名をしてしてください。ファイル名の拡張子は,
.BGM としてください。
[ クリア ] … 登録されている演奏データを全て削除します。
[ 追加 ] … 演奏データの登録を追加します。ファイルセレクタが開くので,追
加したい演奏ファイル (WRDファイル) を選んでください。
ここでは, 複数のファイルを選べるようになっています。新しい演
奏ファイルは,その時選択されていたデータの後ろに挿入されます。
[ 削除 ] … 選択されている演奏データを削除します。削除といっても,登録か
ら外されるだけで,演奏ファイルそのものが削除されるわけではな
いのでご安心を(^^;)。
[ 移動 ] … 選択されている演奏データを別の場所へ移動します。 [ 移動 ]ボ
タンをクリックしたら,マウスカーソルの形が変わるので,それで
移動先 (赤いラインで示される) を指定してもう一度左クリックし
てください。
マウスカーソルが変わっている状態でもスクロールバーの操作は可
能です。
● 演奏データの登録内容の変更
登録されている個々の演奏データに対して,以下の項目を変更できます。 BGMウ
ィンドウ下部に, 選択されている演奏データの編集用文字入力エリアとボタンが配
置されており,これを利用します。
<タイトル> … 曲のタイトル名を入力してください。文字入力エリアをマウスで左
クリックするとカーソルが現れ, 入力可能になります。入力が済ん
だらリターンキーを押してください。
また,文字入力エリア右側のボタンをクリックすると, 演奏データ
の中に書かれているタイトル (と思われる文字列) を抜き出します。
<ファイル名> … 演奏ファイル名を入力します。入力方法は <タイトル> と同様で
す。入力エリア右側のアイコンをクリックするとファイルセレクタ
からファイルを選ぶことができます。
<初期化ファイル> … 曲の演奏前に音源の初期化のために演奏しておかなければならな
いファイルが有る場合に, ここに指定しておきます。ファイル名の
指定の方法は <ファイル名> と同様です。
例えば,演奏の頭に音源をリセットするエクスクルーシブが入って
いないデータがあったとき,ここに音源をリセットするだけの演奏
データを登録しておくと良いでしょう。
[ 設定 ] … § 4.2に示した設定項目を曲毎に設定できます。
● BGMウィンドウのクローズ
[ 閉じる ] … BGMウィンドウをクローズします。
==============================================================================
■ 5.著作権等について ■
==============================================================================
・J-COMPの著作権は,作者であるHONESENにあります。
・J-COMPの使用,再配布は自由ですが,本プログラムを使用したことによるいかな
る損害にも作者は責任を負わないものとします。
・J-COMPに不備があっても,作者は訂正の義務を負わないものとします。
・再配付のする場合は,メディア代や送料などの実費以上の金銭授受を行わないで
ください。また,§1.3 に示した収録ファイルを一括して配付してください。
・J-COMPを,他のネットへ転載する場合,変更・改良したものを再配布する場合,
商品に添付して配付する場合は,事前に作者まで電子メールで連絡をお願い致し
ます (電子メール : NIFTY-Serve PDF02303)。
==============================================================================
■ 6.謝辞 ■
==============================================================================
本プログラムで使用しているMIDI演奏ドライバには,TaroPYONさんが作られたもの
を使用させて頂いています。 この演奏ドライバは, 私が作ったJ-MECのMIDIファイル
解析部をベースに作成されたものです。
また,本プログラムをTaroPYONさん作HEwin からオーバーレイ起動できるようにす
るため,TaroPYONさんが作られたDTAライブラリを使用させていただきました。
TaroPYONさんに感謝いたします。
本プログラムを作成するに当たっては, 98ユーザでもあるIDAさんに動作チェック
等を協力していただきました。私は98を持っていないので大変助かりました。
IDAさんに感謝いたします。
テスト版公開中には,FMIDITOLの皆さんに多大なご協力をいただき,短期間のうち
に多くのバグを潰すことができました。テストに協力していただいた皆さんに感謝い
たします。
最後に, MIMPIの作者である[斎 藤]さん,PC-98上でのWRDファイル作成支援ツー
ルを作られている皆さん,そして,それらを利用して楽しい演奏データを作成されて
いる皆さんに敬意を表します。どうもありがとうございました。
==============================================================================
■ 7.変更履歴 ■
==============================================================================
v0.99A (1994/5) テスト公開版 (NIFTY-Serve FMIDITOL)
v0.99B (1994/5)
(1) 演奏ファイルの指定を"MID"から"WRD"に変更
(2) ブリンク周期に合わせて画面にノイズが出るバグを修正
(3) 出力MIDIポートを指定する起動オプションを追加
(4) タブコードの処理を追加
(5) 40桁モードのときに画面にゴミが残ることがあるバグを修正
(6) @GLINE()でななめの線を引くとハングアップするバグを修正
(7) @GCLS()で画面が消去されないことがあるバグを修正
(8) 画面に半角スペースのゴミが出ることがあるバグを修正
(9) WRD ファイルが無いデータを演奏するときに使用するデフォルトWRDファイル
を指定するオプションを追加
(10) 拍子が変わるときに演奏とWRD表示のタイミングがずれてしまうことがあるバ
グを修正
v1.00B (1994/6) 正式公開版 (NIFTY-Serve FMIDITOL, FTOWNS1)
(1) WRDにタブコードが入っていたときに無限ループしてしまうことがあるバグを
修正
(2) 40桁表示モードのときに文字が正常に表示されないことがあるバグを修正
(3) 文字表示のパレット設定を最高輝度に変更した
v1.01A (1994/7)
(1) 起動後に 「設定」 メニューでMIDI出力ポートを変更できるようにした
(2) BGMで曲毎にMIDI出力ポートを指定できるようにした
(3) 1バイトのグラフィック文字が使われていたときに正常に表示できないバグを
修正
(4) @PAL のパラメータにスペースが含まれていると正常に処理できないバグを修
正
(5) @WMODEの設定値が有効になるタイミングがMIMPIの実際の動作と違っていたの
で修正
(6) PC-98の画面表示仕様に合わせるため,キャラクタ画面をグラフィック画面に
対して1ドット左へずらした
(7) オーバレイ起動したときに, 日本語混じりのファイル名を正常に処理できな
いバグを修正
v1.01B (1994/8)
(1) 行末の';'の処理方法の不具合を修正
(2) BGMに1曲しか登録されてないときに 「移動」 を実行するとハングすることが
あるバグを修正